アマチュア無線機取り付け
 みなさんはツーリングの最中に仲間と連絡を取りたくなった時はどうします?普通に考えれば現在ほとんどの人が持っている携帯電話で連絡を取り合うと思いますが、いちいちダイヤルをする必要がありますし、多人数に伝えるときは面倒です。なによりダイヤル時は前方から視線をずらす必要があるのでとても危険です。
 そんな時に便利なのが無線機です。無線機であればあらかじめ周波数を決めてセットしておけばダイヤルをする必要も無く、ボタン一つで多人数であっても一度に情報を伝えることが出来ます。通話料金もいりません。アンテナさえしっかりつければ市街地でもかなりの距離で話すことが出来ます。
 

携帯電話などで通話する場合の手順
電話帳などから相手を探す→通話ボタンを押す→相手が出るのを待つ(相手側は電話機を取って通話ボタンを押す必要がある)→通話開始
これだけ多くの手順が必要でが、

無線機で通話する場合の手順
PTTスイッチを押す→通話開始
これだけで済んでしまいます。
 

 以前から欲しかった事もありアマチュア無線機を購入することにしました。
 

 当然の事ながら無線機で通話するには相手も無線機を持っていなければなりませんが、幸い私の周りには免許を持っている友人が多数いた為、購入はすんなり決定しました。
しかし欲しい!っと思った時、私はアマチュア無線免許を持っていませんでした・・・。まず免許取得から始めました。免許取得に関する事項はこちら
 

 パーソナル無線は免許不要でお手軽ですが、使用できるバンド幅が狭い、出力が弱いなどの理由で避けました違法改造をすれば大きな出力が出せるらしいのですが・・・)
 

 無線機はモービル機(車載機)で出来るだけ小さく、20W出力があるものという条件で探した結果YAESUのFT−90という機種にしました。他の無線機に比べて格段に小さいです。YAESUのHP内FT−90のカタログはこちら
 

 取り付け場所ですが、「運転席に座りながら操作部に手が届き、ディスプレイの表示がはっきり見られる場所」で考えたらオーディオの付近が一番都合がよかったです。私はタバコを吸わないので、灰皿を取り外し、余ったスペースに取り付けることにしました(灰皿のスペースは場所的に非常に使い勝手がいいです。タバコを吸わない人の事を考えてそろそろ自動車メーカーも灰皿をオプション扱いにすればいいのに)。
 灰皿の金具を外して、エーモン工業などの汎用ステーをすこし加工して取り付けました。セパレートと言って操作部だけを取り外す事も出来るのですが、専用ケーブルも必要ですし、これだけ小さければ取り付けの邪魔にもならないのでそのまま取り付けました。

パネルに仮取り付けパネルに仮取り付け
灰皿の場所のパネルを取り外して仮取り付け。
無線機が小さいため余裕で入りました。
横から見た図
 

 普通に付属のマイクロホンを使用して通話をする場合は必ず片手運転になってしまいます。(危険)

 これでは無線機にした意味がないのでハンズフリーキットを購入を考えました(手放しで通話する為の別売りのマイクとスイッチ)。無線機ショップをいろいろ探しましたがあまりいいのがありません(どれもマイク、スイッチが大きくカッコ悪い)。
そこで、マイクは現在付いているナビのボイスコントロール用マイクを共用で使用し、スイッチは秋葉原の部品屋などで売っていた小さなパネル埋め込み式の物を使用することにしました。スイッチはロック式にしたので一度押せばもう一度押すまでON状態になっているので、手で押し続けていなくても送信することが出来ますので片手運転はごく短い時間だけで済みます。
照光式スイッチ(LED内臓)なので、ON状態の時にはスイッチ自体が光るように配線しました。一目でON状態であるかOFF状態であるかが分かり押し間違い防止になります。
スイッチはシフト付近のパネルを穴開け加工して取り付けました。この位置であれば運転中姿勢を崩さずにスイッチを押すことが出来ます。また、常に運転位置で通話が出来るとは限らないので(助手席から通話をしたい時など)、付属のマイクも使えるようにしました。隣のモジュラジャックに付属のマイクを取り付ける事が出来ます(FT−90のマイクロホンのコネクタはモジュラコネクタと同じ)。トグルスイッチで外部マイク、外部スイッチ←→付属マイクロホンを切り替える事が出来るように配線しました。(配線図は希望があれば掲載します)

ナビ用マイクスイッチ
マイクはナビ音声認識用と共用左がPTTスイッチ。右がモジュラコネクタ
レイアウト押すと光る
全体的なレイアウトはこんな感じスイッチはON状態で光ります
純正マイク
モジュラコネクタに純正マイクを差し込んで
使用することも可能
 

 受信音声を再生するスピーカですが、FT−90の内臓スピーカはサイズが小さく、大き目の音を出すとすぐに音割れが起こってしまいました(取り付け位置的に大き目の音を出さないと聞こえない)。スピーカはメーターフードに取り付けてある物を使用することにしました。このスピーカはプレッソ純正のオーディオ「7スピーカDSPオーディオ」で使用する物で、現在は社外のデッキに変えている為、使用していませんでした。
外部スピーカ出力端子を使って接続してみると、FT−90内臓のスピーカより数段聞きやすい音が出ました(周波数帯域特性がいいのでしょう)。音割れも相当音量を上げないと起きません。位置的にも耳の高さとほぼ同じなのでとても聞きやすいです。
スピーカ
スピーカはプレッソ純正品を使用
注:カバーを外した画像
 

 こうして車内は以前と比べてもあまり違和感がなく無線機を取り付ける事が出来ました(ごちゃごちゃした車内は大嫌い)。 灰皿はいままで小物入れにさえ使用していなかったので、取り外してもまったく問題はありませんでした。
マイクは以前から取りつけてあった物ですし、スイッチもパネル取り付け型にしたことで目立ちません。無線を使わない時でも何の違和感もありません。
外部マイク&スイッチにしたことでノイズと誤動作が気になりましたが、今のところ問題は出ていません。送信した声の音質も付属のマイクロホンとほとんど変わらないそうです。もちろんナビのボイスコントロールに支障は出ていません。
すっきり取り付け
とってもすっきりと取り付け完了
 

 ちなみに赤い内装は某氏のプレッソを参考に、自分で塗ってみました。塗装方法はこちらと同じです。
 

 外付けのアンテナはハッチバックに取り付けました。かなり短いアンテナですが、これでも十分な距離、電波を送受信出来ます。本来 アンテナが似合わない車ですから、アンテナによってスタイルが崩れることは避けたかったです。これくらいの長さだったらそんなに雰囲気は悪くなっていないと思います。

アンテナ
小型のアンテナをハッチに取り付け
 

 使用感などはまた近い内に追加します。